SGHD系のワールドサプライとQBIT Robotics、商業施設内の配送業務自動化へ実証実験

SGHD系のワールドサプライとQBIT Robotics、商業施設内の配送業務自動化へ実証実験

メール便取り扱い、狭いバックヤードも安全走行でクリア

SGホールディングス(HD)グループで百貨店・大規模小売店向けの納品代行や館内物流を手掛けるワールドサプライと配送や配膳用の自動ロボットを担うQBIT Roboticsは7月10日、ワールドサプライが館内配送業務を受託する阪急うめだ本店(大阪市)のバックヤードで、QBIT Roboticsの自律走行型配送ロボット「DR1」を用いたメール便配送の実証実験を行ったと発表した。


両社提供

ワールドサプライは、商業施設内の各売り場およびバックヤードの事務所まで商品や書類を配送するサービスを展開しており、今回の実証実験はバックヤードの事務所に届く書類などの小型荷物(メール便)に焦点を定め、実証実験を展開した。

実証実験は5月29日~6月9日の間、阪急うめだ本店3・5階のバックヤードで行った。通路の幅が狭く、施設スタッフの往来によって混み合うバックヤードで自律走行型配送ロボットが安全に走行し、メール便を目的地の事務所まで無事配達できるかどうかを検証した。

ロボットに内蔵のセンサーを使い、届け先の各事務所の停止位置やトイレなどの減速箇所を事前にマッピング。メール便の入ったバッグを各フロアエレベーター前でロボットに積み込み、3・5階にある計4カ所の事務所へ配達。各事務所に到着時、ロボットから事務所スタッフへショートメッセージで通知し、ロボット上部のタッチパネルを操作しバッグを受け取ってもらった。

期間中では予定していた対象の事務所4カ所、2コースを10回走行。接触などもなく、バックヤードで店舗スタッフが通常業務に当たる中、無事配送を完了できた。

両社はSGHDのオープンイノベーションプログラム 「SG HOLDINGS HIKYAKU LABO 2022」で、パートナー企業として本取り組みを進めてきた。両社は今回の実験結果を基に、商業施設内における配送業務などの店舗支援サービスをさらに拡大していくことを目指す。

自律走行型配送ロボット「DR1(ディーアールワン)」
<特長>
自律的に障害物を検知・迂回できる AMR(Autonomous Mobile Robot)で、社会のあらゆるシチュエーションでも人と協調的に作業が行えるロボット
<仕様>
大きさ:幅504mm×高さ1,200mm
最大積載重量:最大40kg
移動方向:360度
移動速度:1m/s(最大1.2m/s)

(藤原秀行)※いずれもプレスリリースより引用

テクノロジー/製品カテゴリの最新記事