ESRの物流施設2カ所が学会から「照明施設賞」受賞

ESRの物流施設2カ所が学会から「照明施設賞」受賞

横浜幸浦と三重・弥冨木曽岬

ESRは7月13日、横浜市で開発した物流施設「ESR横浜幸浦ディストリビューションセンター1」と三重県木曽岬町で建設した「ESR弥富木曽岬ディストリビューションセンター」の共用ラウンジ「KLÜBB Lounge (クラブラウンジ)」が照明学会から「2023年照明施設賞」を、弥富木曽岬DCのエントランスホールが照明学会東海支部から「東海支部奨励賞」をそれぞれ授与されたと発表した。


横浜幸浦DC1 クラブラウンジ南


横浜幸浦DC1 クラブラウンジ北


弥富木曽岬DC クラブラウンジ


弥富木曽岬DC クラブラウンジ

「照明施設賞」は住宅・事務所・店舗などの建築、公共・交通施設、景観や行事の演出など屋内外問わず広範囲を対象に、国内各地域における照明利用の水準を高め、照明技術の発展と普及に貢献し得る優秀な業績を顕彰している。「東海支部奨励賞」は東海地区の優秀照明施設が選出される。

「横浜幸浦DC1」は2022年1月に竣工した首都圏最大級の延床面積約19.6万㎡、「弥富木曽岬DC」は22年4月に完成した中京圏最⼤級の延床⾯積約15.5万㎡の施設。

両施設は省エネルギーに配慮した建物の証としてCASBEE Aランク、BELS最⾼位5スター認証を取得。全館LED照明、トイレ・喫煙室・共⽤部の⼈感センサーなどを導入。「弥富木曽岬DC」には、倉庫内に入居企業のレイアウトに合わせエリアごとに照明の点灯区分を⾃由に設定できる独自の環境配慮型照明システムを初めて採用した。

「横浜幸浦DC1」の建物のファサード照明は富士山へ視線を導き、物流の躍動感を表しており、呼応するよう南北2カ所のクラブラウンジではライン照明を効果的に設置することで利用者の視線を導き、空間の広がりを演出した。

同学会からは「物流倉庫のラウンジおよび建物外観の照明のコンセプトを明快に表現した『導く光』はダイナミックで新しさを感じる照明計画。ライン照明を、直線的だったりスパイラルにしたりと、空間に応じて効果的に使用して特徴的な雰囲気を作っている」点を評価されたという。


横浜幸浦DC1 クラブラウンジ北


横浜幸浦DC1より富士山を望む

「弥富木曽岬DC」のある木曽岬町は木曽川河口のデルタ地帯に広がる平坦な土地のため、最上階のクラブラウンジはあえて起伏のある「柱状節理」のモチーフを用い、動きのある洞窟状の空間デザインを取り入れた。特に照明計画においては多角形の面が綺麗に発光するようモックアップ(テストピース)を作り何度も検証した。

本賞の選出に際し「洞窟空間の休憩ラウンジとして、柱状の建築照明を採用することにより、非日常性と安心感が共存する雰囲気としている。柱状の建築照明の制作は完成度が高く、また、休憩ラウンジとしての照度を確保しつつ、空間全体をグレアレスとした照明計画は、独創的なものとなっている。自然光と人口照明との融合により、様々な表情を見せているのも空間に変化をもたらしており、優れた照明計画となっている」と同学会に評価された。


弥富木曽岬DC エントランスホール


弥富木曽岬DC エレベーターホール

「東海支部奨励賞」を受賞した「弥富木曽岬DC」のメインエントランスホールは「訪れる⼈に和み和らいでほしい」という想いを込め、ESR として初めて「和」をデザインコンセプトとし、⾃然豊かな⽊曽岬町の名所である鍋⽥川堤桜並⽊をモザイクタイルで描き、150本の天然の⽵林を取り⼊れ、色温度を抑えた落ち着きのある光空間にした。両サイドの壁には鏡を配し、鏡と鏡の反射の効果で、万華鏡のように光の奥行きが無限に広がる空間を目指した。

エントランスホールから続くエレベーターホールは、桜模様を散りばめた白い障子と枯⼭⽔を取り⼊れたオブジェを設え、色温度以上の華やかさのある和の空間になるよう努めた。

<ESR横浜幸浦ディストリビューションセンター1 施設概要>
□所在地:神奈川県横浜市金沢区幸浦1-8‐1  
□敷地面積:90,280㎡(27,310坪)    
□延床面積:195,270㎡(59,069坪)
□構造:地上4階建 免震構造 PCaPC造   
□用途地域:工業地域  
□企画設計・マスタープラン:ESR株式会社(スチュアート・ギブソン、武田諭、山﨑拓生)
<KLÜBBエリア>□設計:タカトタマガミデザイン株式会社  □施工:株式会社塩浜工業 □照明計画・施工協力:ウシオライティング株式会社(照明施設賞推薦企業)、エイテックス株式会社

< ESR弥富木曽岬ディストリビューションセンター 施設概要>
□所在地:三重県桑名郡⽊曽岬町新輪 1-3-4  
□敷地面積:79,096 ㎡(23,926坪)    
□延床面積:155,332 ㎡(46,988坪) 
□構造:地上4階建て 耐震・耐⽕建築物 RC+S造   
□用途地域:市街化調整区域(⽊曽岬⼲拓北部地区地区計画)  
□企画設計・マスタープラン:ESR株式会社(スチュアート・ギブソン、武田諭、山﨑拓生)
<KLÜBBエリア>□設計:タカトタマガミデザイン株式会社  □施工:⼾⽥建設株式会社 名古屋⽀店 □照明計画・施工協力:ウシオライティング株式会社(照明施設賞推薦企業)、エイテックス株式会社 
<エントランスホール>□設計・施工:⼾⽥建設株式会社 名古屋⽀店 □照明計画・施工協力:ウシオライティング株式会社(照明施設賞推薦企業)

(藤原秀行)※いずれもESR提供

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