パーソルP&T、国交省の「ドローン活用したラストワンマイル配送実証の調査業務」受託

パーソルP&T、国交省の「ドローン活用したラストワンマイル配送実証の調査業務」受託

「レベル4」飛行解禁踏まえ、物流活用実現を後押し

総合人材サービスを手掛けるパーソルグループで情報システム開発などを手掛けるパーソルプロセス&テクノロジー(パーソルP&T)は7月19日、国土交通省の「無人航空機等を活用したラストワンマイル配送実証に関する調査業務」を受託したと発表した。

パーソルP&Tは国交省が2022年12月に改正航空法を施行し、ドローンが補助者なしで有人地帯上空を目視外飛行する「レベル4」を解禁したのを受け、ラストワンマイル配送にドローンを活用することが、「2024年問題」など物流業界が抱える諸課題に対して有効な打ち手となると想定。同事業の受託に踏み切った。

同事業はドローンを活用したラストワンマイル配送実証に必要な「レベル4飛行」「(専用離着陸設備の)ドローンポートとの連携」「自動配送ロボットとの連携」「新たなモビリティとの連携」などに関する実証実験を全国10地域で展開。現状把握と顕在的・潜在的な課題の洗い出しを行い、整理・分析と活用方法の検討を通じてドローン物流の社会実装を目指す。

パーソルP&Tは同事業のうち、実証実験のサポートと実証結果の分析などの業務を担当する。


日本郵便などが今年3月、東京・奥多摩町で国内初のドローン「レベル4」飛行を実施した様子

各実証事業の実施主体が整理した費用対効果、実用化に向けた課題、CO2削減効果といった実証結果から、顕在的・潜在的な現状の課題を把握、整理・分析し、ラストワンマイル配送を過疎地域などの物流網維持に有効な打ち手とするための活用方法と、ドローン物流の事業継続性の確保について検討する。

併せて、今回の実証成果から、ドローン物流の社会実装に向けた具体的なプロセスや社会受容性の醸成、サービス提供体制構築といったアクションプランを、サービス提供者・ドローン利用者・自治体など関係者それぞれの観点で評価・検証を行った上で策定する。

パーソルP&Tは同事業で得た成果や知見を横展開し、より一層のドローン物流の社会実装を推進する考え。併せて、過年度事業で作成された「ドローンを活用した荷物等配送に関するガイドライン」の事例集へ追加していくことも準備している。

(藤原秀行)

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