物流施設などへの太陽光発電導入支援のアイ・グリッド、投資ファンドなどから30億円調達

物流施設などへの太陽光発電導入支援のアイ・グリッド、投資ファンドなどから30億円調達

グループ全体で累計約280億円に到達、事業加速

物流施設などへの太陽光発電設備導入支援を手掛ける伊藤忠商事系の新電力、アイ・グリッド・ソリューションズは7月31日、シニフィアンとみずほキャピタルが共同で運営する投資ファンド「THE FUND 投資事業有限責任組合」(THE FUND)をリードインベスターとする第三者割当増資を通じ、7月に30億円の資金調達を実施したと発表した。

伊藤忠商事や東急不動産なども増資の引き受け先に名を連ねている。グループ全体の調達額は累計で約280億円となった。

子会社で国内オンサイト太陽光PPA(場所貸し)事業首位のVPP Japanを100%子会社化するとともに資本力の充実を図り、非FIT分散型太陽光発電所をネットワーク化した次世代エネルギープラットフォームの機能拡充で事業拡大や研究開発の強化を図る。

VPP Japanを完全子会社化することで、オンサイト太陽光PPAモデルの展開をさらに加速する上、アイ・グリッドの展開するエネルギーマネジメントシステム、蓄電池、グリーンEV(電気自動車)充電・活用サービスなどを組み合わせ、GX(グリーントランスフォーメーション)ソリューションを統合的に提供していく構え。

再生可能エネルギーを安定的かつ効率的に供給し、地域循環型の再生可能エネルギーで地域脱炭素を強力に推進していくことを目指す。


(アイ・グリッド・ソリューションズ提供)

アライアンス先とも協働して、今後3年間で累計2000施設、累計500MW以上の非FIT太陽光発電所建設を加速度的に進めていく構え。将来は1GWも視野に入れている。

VPP Japanを通じてオンサイト太陽光PPAモデルを43都道府県の611施設に展開し、134MWの稼働済み分散型太陽光発電所を保有している(6月末時点)。

また、既発行株式の譲り受けとして、JA三井リースがアイ・グリッド株式を追加保有するとともに、シグママクシス・インベストメントと鈴与商事が新たに株主として参加している。

(藤原秀行)

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