パナソニックHDが日本初、届け出制に基づく自動配送ロボットの運用開始

パナソニックHDが日本初、届け出制に基づく自動配送ロボットの運用開始

神奈川・藤沢と東京・丸の内、実証サービスを提供


神奈川県藤沢市での走行イメージ

パナソニック ホールディングス(HD)は8月1日、神奈川県藤沢市の「Fujisawaサスティナブル・スマートタウン」で自動配送ロボット(遠隔操作型小型車)の運用を7月31日に始めたと発表した。併せて、東京都千代田区丸の内でも8月1日に、自動配送ロボットを用いた実証サービスの提供を開始した。

今年4月1日施行の改正道路交通法に盛り込まれた遠隔操作型小型車の届け出制度に則って申請、日本で初めて届け出が受理された。

改正道交法は各地の公安委員会に事前申請し、受理されれば、遠隔操作型小型車の条件を満たしたロボットが、公道を走行して料理などを配送することが可能になった。

パナソニックHDはラストワンマイル配送の人手不足などの課題を解決するため、自動配送ロボットを活用したサービス実証を推進。これまでに自動配送ロボットの住宅街での公道走行や1人のオペレーターによるロボット4台同時運行、保安要員を配置しない完全遠隔監視・操作型での公道走行などを日本で初めて実現してきた。

今回の道路交通法改正に合わせて、安全基準やガイドラインなどを策定した一般社団法人ロボットデリバリー協会の発起人として創設に携わってきた。

パナソニックHDはロボットデリバリー協会による安全基準の適合審査を受け、7月に合格証を取得。その後、神奈川県、東京都それぞれの公安委員会に届け出た。


遠隔操作型小型車標識の掲示

神奈川県のFujisawaサスティナブル・スマートタウンでは、これまで提供してきたロボット配送サービスをベースに周辺地域の食材や食品などを一般家庭に配送。一方、東京・丸の内は、丸の内仲通りで開催される社会実験「Marunouchi Street Park 2023 Summer」で、一般社団法人大手町・丸の内・有楽町地区まちづくり協議会と共同でロボットによる商品販売サービスを展開する。

丸の内は8月9日から9月21日までサービス提供を予定しており、9月からはロボットを2台同時に運行してサービスを続ける予定。8月9日以前は準備走行のため、サービスは手掛けない。

パナソニックHDは、ロボット走行の成果の一部は、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の助成事業の結果、獲得できたと説明している。

(藤原秀行)※いずれもプレスリリースより引用

テクノロジー/製品カテゴリの最新記事