航空機整備のノウハウ活用目指す
宇宙往還を可能とする輸送システムの実現を目指すスタートアップの将来宇宙輸送システムは8月8日、宇宙往還機を利用した安全な宇宙運送の実現に向け、JAL(日本航空)グループで航空機整備を担うJALエンジニアリング(JALEC)と連携すると発表した。
両社間で合意書を締結し、JALECの技術的知見を活用した整備性向上などについて協議を始める。
(将来宇宙輸送システム提供)
将来宇宙輸送システムは〝毎日、人や貨物が届けられる世界。そんな当たり前を、宇宙でも。〟をビジョンに掲げ、完全再使用型の単段式宇宙往還機(SSTO)を用いた高頻度宇宙輸送を2040年代に行うことを最終目標に設定。今後5年程度で再使用型の小型宇宙輸送機を開発することを目指している。
その実現には、開発の初期段階から、安全性・信頼性を確保した効率的な運用の仕組みについて検討を行う必要があると判断。JALグループの保有する航空機やエンジン、部品の整備を手掛けるJALECは航空機オペレーションで得た整備に関する技術的知見を活かし、社会インフラの課題解決など「安全・安心な社会を創る」「サステナブルな未来を創る」活動を事業として進めており、タッグを呼び掛けた。
(藤原秀行)