リニューアブルディーゼルを配送トラックなどに提供へ
オーシャン ネットワーク エクスプレス ジャパン（ONE）は9月3日、伊藤忠エネクスや三愛オブリ、サントリーホールディングス（HD）、全日本空輸（ANA）、トナミ運輸、日本コンテナ輸送（NCY）と、東京都が公募した「バイオ燃料活用における事業化促進支援事業」に共同で応募、採択されたと発表した。
環境負荷が低いバイオ燃料のリニューアブルディーゼル（RD）を活用し、東京都の脱炭素化推進に取り組む。
本支援事業は環境負荷がより少ないバイオ燃料を活用した車両などでの商用化・実装化に向けた事業を公募し、バイオ燃料開発事業者等の取り組みに関する経費の一部を助成することにより、東京の脱炭素化を促すとともに、バイオ燃料関連産業の活性化寄与を目指している。
伊藤忠エネクスは世界最大のリニューアブル燃料メーカー、フィンランドのNeste（ネステ）製RDを伊藤忠商事経由で調達するほか、伊藤忠エネクスグループが運営する東京都内の給油所「エネクスフリート大井埠頭店」で配送トラックなどに給油販売する。
ONEと三愛オブリ、サントリー、ANA、トナミ運輸、NCYの各社は陸上輸送車両と空港施設の作業車両に、伊藤忠エネクスが供給するRDを使うことでバイオ燃料の利用拡大を促進し、東京都の脱炭素化を後押ししていくことを目指す。
ネステの「Neste MY Renewable Diesel」は食料と競合しない廃食油や廃動植物油などを原料として製造、ライフサイクルアセスメントベースでの温室効果ガス排出量で石油由来の軽油と比べて約90%を削減できると見込む。
RDは「ドロップイン」燃料として、既存の車両や機械、給油関連施設を活用することが可能なため、既に欧米を中心に広く流通実績がある。日本でも利用を広げていくことを目指す。
（藤原秀行）
