兼松コミュニケーションズ、EV導入支援のソリューション推進へモーションに出資

兼松コミュニケーションズ、EV導入支援のソリューション推進へモーションに出資

データサイエンスの技術活用、車両の効率的な管理をサポート

兼松は10月2日、傘下の兼松コミュニケーションズが モーション(東京都文京区湯島)の第三者割当増資を引き受け、追加出資したと発表した。2005年に続いて2回目の出資となった。

モーションは他にも環境エネルギー投資が運用するEEI5号イノベーション&インパクト投資事業有限責任組合などの出資を受け入れ、2.5億円を調達している。兼松コミュニケーションズの具体的な出資額は開示していない。

モーションはデータサイエンスによるスケジュール最適化技術に優位性と実績を持つ。今回の資本業務提携を通じて、技術をフリート向け電気自動車(EV)導入支援、エネルギーマネジメント分野への応用、EV普及・エネルギーマネジメント需要向けソリューションの開発と販売を加速させることを目的としている。

兼松グループとモーションのビジネス提携は20年以上にわたり、2002年に運用開始したモバイル総合管理ツール「KCS Motion」は3400社以上の法人企業が導入している。

今後はモビリティ関連分野のソリューション開発と運営ノウハウを強化する方針で、現在はEVおよびプラグインハイブリット(PHEV)が普及する前後の各フェーズで発生する社会課題に対応可能な最適化ノウハウに対して取り組んでいる。当該ソリューションが各国・地域におけるスムーズなEV普及社会への移行を支援する道筋となることが期待される。

さらに適用範囲を広げ、シームレスな移行を実現するための車両管理サービス「FLEET WORKS」の展開も積極的に推進している。今後、運輸業界のみならず、物流・カーリース・保険業界の変革に寄与するため、車両の効率的な運用と管理をサポートするソリューションを提供し、企業の競争力向上に貢献していきたい考え。

モーションは法人が保有するEVの稼働予測、充電スケジューリング最適化により関連の電力エネルギーコスト低減を実現するソリューション「Optiev」(オプティーブ)の開発と実証試験を、自動車メーカー・大手タクシー会社・充電器メーカーと組んで進めている。「Optiev」は車両の稼働状況とSoC(電力残量)・敷地全体の電力使用量を基に、ダイナミックに充電スケジュールを生成し充電器を制御できると見込む。

(藤原秀行)※いずれも兼松提供

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