三井不動産グループが国内新築分譲マンション初、置き配促進や再配達削減へ「Amazon Key for Business」「Pabbit」の両システム導入

不在時でも玄関前の専用宅配スペースに配達可能

三井不動産レジデンシャルは10月11日、2023年11月に東京・東五反田で着工予定の分譲マンション「（仮称）池田山プロジェクト」で、オートロックマンションでも住民が置き配を利用するなど、再配達削減を後押しするシステム「Amazon Key for Business（アマゾン・キー・フォー・ビジネス）」と「Pabbit（バビット）」を採用すると発表した。

アマゾンジャパンの委託先運送事業者と宅配大手3社がそれぞれ配達する荷物を各住戸玄関前まで届けられるようにする。両サービスに対応した住戸専用宅配スペースを玄関前に設置するとともに、共用廊下の美観にも配慮した設えを実現する計画。

三井不動産レジデンシャルは両システムを同時に導入するのは、国内の新築分譲マンションで初めてと説明しており、今後も準備展開していく考え。

同社は22年11月竣工の「パークホームズ登戸ステーションアヴェニュー」（川崎市）を手始めに、新築分譲マンションへアイホンなどが出資するPacPort（パックポート）が手掛けている「Pabbit」の導入を順次進めてきた。

アマゾンジャパンが積極的に展開している「Amazon Key for Business」も同時に導入することで、より多くの荷物を各住戸玄関前まで届けられるようにし、住民の利便性を高めて物件の価値を向上させることを目指す。併せて、再配達減少による輸送時のCO2排出量削減への貢献も図る。

「Amazon Key for Business」は委託先ドライバー（配送サービスパートナー）が、対象のマンションに配達する商品を持っている時のみ、配送アプリからマンションのオートロックを解錠し、玄関前を含む入居者指定の場所に商品を届けられる。マンションのオートドアまたは集合玄関機の制御盤に専用機器を設置することで機能する。ドライバーが配達を完了するとロック解錠権限が無効になり、マンションに再び立ち入ることはできなくなる。

「Pabbit」は、マンションで宅配事業者が配達中の荷物を持っているとき、かつ入居者が不在の時に伝票番号や荷物情報などでオートロックを解錠し入館することで、各住戸専用ロッカーへ荷物を配達できるようなる。入居者は固定パスワードまたは専用アプリで各住戸専用ロッカーを解錠、荷物を受け取ることが可能。

■（仮称）池田山プロジェクト　物件概要

（藤原秀行）※いずれも三井不動産レジデンシャル提供