フューチャーアーキテクト、ファミマの店舗向け配送最適化するデータプラットフォーム構築

フューチャーアーキテクト、ファミマの店舗向け配送最適化するデータプラットフォーム構築

物流事業者と情報共有、トラック台数削減など見込む

フューチャー傘下でIT関連事業を手掛けるフューチャーアーキテクトは12月15日、ファミリーマートの店舗向け商品配送最適化のためのデータプラットフォーム「配送DMP(Data Management Platform)」の構築を完了すると発表した。

フューチャーアーキテクトは2021年からファミリーマートのIT戦略パートナーとして、サプライチェーンの運営効率化に向けた「配送DMP」の構築、AIなどの先進技術を駆使した業務負荷低減とサービスレベル高度化に取り組んでいる。

「配送DMP」構築はファミリーマートのサプライチェーン効率化を目指す業務改革の一環として位置付けられており、トラックドライバーの長時間労働規制強化に伴う物流現場の混乱が懸念される「2024年問題」に対応する狙いもある。


「配送DMP」のイメージ(フューチャーアーキテクト提供)

「配送DMP」は物流倉庫から店舗への商品配送を最適化するための予実管理や高精度な配送シミュレーションに必要なデータを一元管理する。全国に1万6000店以上を展開するファミリーマートは「定温」「常温」「冷凍」の3温度帯ごとに配送条件が異なる商品を、販売ピークの時間帯に合わせて効率的に店舗へ届ける必要がある。

「配送DMP」は従来、ファミリーマートと物流事業者それぞれが個別に管理していた出荷実績や業務の運用情報、店舗情報、与件情報などを一元管理し、双方が共有できるようにして配送業務をデータ化。ファミリーマートで管理する情報と物流事業者が管理する情報を掛け合わせ、ファクトに基づいた業務改善や予実管理を実現する。

さらに、蓄積したデータに交通情報などの外部データを連携させることで配送コースのシミュレーションも可能になり、トラック台数の最適化による環境負荷軽減やドライバーの負荷抑制、物流コスト削減など 2024年問題に向けた対策の推進にも寄与するとみている。

(藤原秀行)

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