日本通運、東海道線不通時に中継輸送拠点活用しバックアップするトラック輸送スキームを構築

日本通運、東海道線不通時に中継輸送拠点活用しバックアップするトラック輸送スキームを構築

NEXCO中日本や遠州トラックと連携、「2024年問題」にも対応可能と見込む

NIPPON EXPRESSホールディングス(NXHD)は12月18日、傘下の日本通運が中日本高速道路(NEXCO中日本)、遠州トラックの両社と連携し、鉄道輸送の大動脈の東海道線区間が災害などで不通になった場合のバックアップ輸送体制として、NEXCO中日本と遠州トラックが共同で運営する中継輸送拠点「コネクトエリア浜松」を利用し、関東から関西の各貨物ターミナル駅をトラックで代替輸送する新たなスキームを構築したと発表した。


スキーム概念図


コネクトエリア浜松でのシャーシ交換の様子(いずれもプレスリリースより引用)

コネクトエリア浜松は新東名高速道路の浜松SAに隣接している。有効活用することで、関東と関西間の東海道線をカバーし、災害による鉄道不通が発生しても、速やかなバックアップ輸送が可能と見込む。

トラックの日帰りが可能になるため、トラックドライバーの長時間労働規制強化に伴う物流現場の混乱が懸念されている「2024年問題」にも対応できると想定している。

JR貨物の関東エリアの3駅(東京貨物ターミナル、隅田川、越谷貨物ターミナル)と関西エリアの4駅(大阪貨物ターミナル、百済貨物ターミナル、吹田貨物ターミナル、安治川口)からそれぞれ出発したコンテナ専用トラックが、コネクトエリア浜松でそれぞれのシャーシを交換、出発地へ戻る。

コネクトエリア浜松はドライバーの宿泊手配やトラックの駐車スペースの確保などが不要なため、バックアップ輸送の初動を迅速化できると考えている。

今年8月22~23日にかけて、東京貨物ターミナル駅から百済貨物ターミナル駅間で試験輸送を実施、鉄道コンテナ(12FT)12個を無事輸送した。

(藤原秀行)

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