規制当局に厳しい審査求める
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全米鉄鋼労働組合(USW)は12月18日、日本製鉄が米鉄鋼大手USスチールを買収する方針を開示したのに対し、反対する声明を公表した。
USWは声明の中で「USスチールと日本製鉄の合意に失望しているというのは控えめな表現であり、これはあまりにも長い間USスチールを導いてきた、貪欲で近視眼的な経営の姿勢を示している。この象徴的な米国企業を国内で所有・運営し続けるために、われわれはUSスチールと協力することに前向きであり続けたが、同社は献身的な従業員の懸念を脇に押しのけ、外資系企業に(自らを)売却することを選択した」と非難。
その上で「政府の規制当局に対し、買収を慎重に精査し、提案された取引が米国の国家安全保障上の利益にかなうのか、労働者に利益をもたらすのかを判断するよう強く求める」と述べ、規制当局に合併の適法性を厳格に審査するよう求めた。
(藤原秀行)