2.8万t、デジタル化・自動化を促進
ニチレイロジグループ本社は1月12日、グループのキョクレイが開発を進めてきた新拠点「神戸六甲物流センター」(神戸市)が1月15日に稼動を開始すると発表した。
同社が西日本地区に拠点を構えるのは初めて。 設備能力2万7691tでFC級兼用庫腹や検品室・解凍室を備え、きめ細やかな温度管理やニーズに合わせた総合物流サービスを提供できるよう配慮している。
冷蔵倉庫の人手不足を踏まえ、タブレットの利用拡大やウェアラブルカメラの活用などによるデジタル化、水平搬送ラックやRPA(パソコンを使った事務作業の自動化技術)による自動化などを促進。高効率な現場・事務作業運営の実現を目指す。
東西に拠点を置くことで、キョクレイが得意としている果汁・乳製品のBCP対応を強化できると見込む。
「2024年問題」を考慮してニチレイロジグループが注力している次世代輸配送システム「SULS」を活用した幹線輸送サービス「キョクレイライナー便」や、西日本エリアへの域内配送スキームを構築。「運べなくなるリスク」にも対応していくことを目指す。
新たな試みとして、冷凍機からの排熱を解凍室の温度調整に再利用する設計を採用。脱炭素型自然冷媒(NH3/CO2)冷凍機を導入するとともに、太陽光発電システムも取り入れ、環境負荷低減を進める。
(上から)センターの外観、庫内、解凍室(プレスリリースより引用)
神戸六甲物流センターの概要
所在地:兵庫県神戸市東灘区向洋町西6丁目13-4
設備能力:27,691トン(F級冷蔵庫 10,429トン、FC級兼用 6,361トン、C級10,901トン)
構造:4階建 基礎免震構造(冷蔵倉庫部分)
接車バース:12基
設備機能:最先端セキュリティシステム、顔認証システム、カード式入退館システム、トラックバース予約システム、水平搬送ラック、プッシュバックラック、ドライブインラック、検品室、解凍室
(藤原秀行)