混載輸送「シェア便」展開、2024年問題控え中継輸送にも注力
トラック貨物運送など総合ロジスティクス事業を手掛けるアイエヌホールディングス(HD、登記上の本社は福岡県吉富町)が1月30日、東京証券取引所のTOKYO PRO Market(プロマーケット)に上場する。
プロマーケットは特定の投資家のみが取引に参加できるプロ向け市場。
アイエヌHDは1977年、福岡県久山町でトラック貨物運送会社のサンエキスプレスとして発足。2022年にアイエヌラインへ社名を変更、その後吉富町へ本社も移転した。
21年にはアイエヌラインなどグループ4社を傘下に収める持ち株会社のアイエヌHDを立ち上げた。現在はグループ7社を抱えている。
九州を地盤として大阪や埼玉、群馬などにも営業所を展開。自動車部品や半導体、精密機器、飲料など多様な荷物を取り扱っている。大型車の荷台を複数の荷主が共有し、混載輸送するサービス「シェア便」を九州~関西~関東の範囲で展開している。
「2024年問題」を控え、長距離を運行する際に途中の中継地でドライバーが交替、引き継ぐ中継輸送にも注力。傘下のアイエヌラインが兵庫県三田市に中継輸送用拠点「三田スイッチングセンター」を構えている。
併せて、運送業向けの管理業務を効率化する基幹システム「SMART TRUCK」(スマートトラック)の開発・提供も進めている。
2022年10月期の連結決算は売上高が71億円、当期利益が1994万円だった。
(藤原秀行)