ミスミ、SHKライングループのフェリー活用し製品中国輸出の温室効果ガス低減

ミスミ、SHKライングループのフェリー活用し製品中国輸出の温室効果ガス低減

小口混載輸送サービス採用、「確実短納期一個流し」体制維持

SHKライングループは2月29日、グループで物流事業を手掛けるマリネックス(大阪市)がミスミグループ本社の中国現地法人向け製品輸出の一部を、マリネックスのSDGs対応型日中間小口混載輸送サービス「MARINEX 3E-Express」で受託したと発表した。

フェリーなどを活用し、ミスミが重視している「確実短納期一個流し」体制を維持しつつ、温室効果ガス排出削減を実現した。

ミスミ東日本流通センター(川崎市)が毎日出荷する製品をいったん横浜のマリネックス指定倉庫に保管。週2回のペースで横須賀港に横持ちした上で、SHKライングループがそれぞれ運航する、東京九州フェリー(TQF)~ 蘇州下関フェリー(SSF)をつないで中国の太倉港に輸送し、上海市内のミスミ中国現地法人に引き渡している。

ミスミはこれまで、「確実短納期一個流し」を実現するため、ごく少量でも平日は毎日、航空輸送で中国向けに輸出していたため、国際輸送の環境負荷低減が課題となっていた。

ミスミとマリネックスは昨年春から複数回の協議を重ね、昨年7月にトライアル輸送を実施。リードタイムの検証や日中双方でのオペレーションなどを確認し、同10月からは上海向け輸出製品のうちSSFのダイヤ(週2便定期運航)に合わせることが可能な製品から順次シフト。並行して進めた出荷体制の見直しを経て同12月、本格稼働に移行した。

同サービスのルートは横浜指定倉庫~横須賀港(横持ち)~東京九州フェリー(TQF)~新門司港 ~下関港(横持ち)~蘇州下関フェリー(SSF)~中国太倉港、または下関港~関釜フェリー~釜山~(トランシップ)~中国青島港または大連港 往復運航となっている。基本輸送行程5日間の小口混載サービスを、パッケージ料金で往路復路ともに週2~3便の頻度で提供している。

(藤原秀行)※いずれもSHKライングループ提供

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