スターゼン、「2024年問題」にらみ川崎と兵庫・伊丹で冷凍・冷蔵対応の新物流拠点開設へ

スターゼン、「2024年問題」にらみ川崎と兵庫・伊丹で冷凍・冷蔵対応の新物流拠点開設へ

保管能力2.7倍に拡充

スターゼンは2月29日、傘下の物流企業スターゼンロジスティクスが、東西2カ所で冷凍・冷蔵能力を備えた物流拠点を新設すると発表した。「2024年問題」に対応するため、物流の効率化を図るのが狙い。

拠点は川崎市東扇島の「東扇島物流センター」と、兵庫県伊丹市の「伊丹営業センター」。このうち前者はダイワコーポレーションが開発する物流拠点を1棟借りし、後者はスターゼンロジスティクスが自前で建てる。東扇島のセンターは賃借料以外の冷凍・冷蔵設備などに約33億円、伊丹のセンターはトータルで約50億円を投じる。  、

2拠点を新設することで、グループの冷凍・冷蔵商品の保管能力は現状の1万2000tから約2.7倍の3万2000t(いずれも公称ベース)に増える計画。東扇島のセンターは建物が26年4月末に完成する予定で、伊丹のセンターは25年11月の竣工を見込んでいる。

物流拠点新設の前提として、スターゼンロジスティクスは東京都港区港南の本社とグループ物流センターを他の企業に土地と合わせて売却、開発資金を調達する。土地は2025年3月末までに、建物は26年9月末までにそれぞれ譲渡する。譲渡の相手や金額は開示していないが、スターゼンは土地の譲渡による特別利益として25年3月期に約75億円を計上する予定。

港南の物流センターは東扇島のセンターが立ち上がるまで継続して使う。伊丹のセンターは現在の拠点を拡張移転させる。

新設する2拠点の概要
(1)東扇島物流センター
所在地:神奈川県川崎市川崎区東扇島26番1号
物件概要:土地8,629.20㎡(公簿面積)、予定建物約39,000㎡(鉄骨造7階建)
用途:食品の流通加工施設を併設する新物流センター
保管能力:2万7000公称トン(現状のグループ物流センターは1万1000公称トン)
物件所有者:株式会社ダイワコーポレーション
賃借人:スターゼンロジスティクス株式会社
契約形態:定期建物賃貸借契約(30年間の1棟借り)
建物以外の投資額:33億円(スターゼンロジスティクス株式会社による冷凍・冷蔵設備等の投資概算額)
スケジュール:建物竣工 2026年4月末(予定)

(2)伊丹営業センター
所在地:兵庫県伊丹市鋳物師五丁目6番1号、54番1号
物件概要:土地7,682.45㎡(公簿面積)、予定建物約4,500㎡(鉄骨造2階建)
用途:食肉製品等の営業・物流拠点(現伊丹営業センターの機能を移設)
保管能力:5000公称トン(現伊丹営業センターは1000公称トン)
物件所有者:スターゼンロジスティクス株式会社
投資額:50億円(土地、建物、冷凍・冷蔵設備等の概算額)
スケジュール: 土地購入済(2023年9月)建物竣工 2025年11月末(予定)

(藤原秀行)※いずれもプレスリリースより引用

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