サトー、製造業の設備予備品に特化したRFID管理システムの提供開始

サトー、製造業の設備予備品に特化したRFID管理システムの提供開始

生産ラインの消耗品から高額予備品までを一元カバー、金属部品にも対応

サトーは2月29日、製造業の生産ラインで消耗品から高額予備品までの在庫を一元管理する「IritoDe(イリトデ)」シリーズの新パッケージ「IritoDe設備予備品管理」を開発、同日提供を開始したと発表した。

従来のIritoDeは材料や商品の在庫管理を中心としたシステムだった。新パッケージは、製造業の生産ラインや物流コンベヤといった設備の故障や保守に対応するためにストックされる設備予備品を対象にしており、「あらゆる設備予備品を一元管理し、在庫数や保管場所などをすぐに把握したい」といった製造現場の声に対応したのが特徴。

特定の製造業ではなく、機械、電気・電子、化学、食品、医薬、建設などあらゆる製造業に対応できると想定。製造業に加えて、物流業や施設運営のために設備予備品を常時保管している業界・業種の在庫管理でも有効活用できるとみている。

生産ラインの故障発生時には速やかに部品交換を行って再稼働させ、ダウンタイムを極小化することが強く求められる。設備予備品の数量は、大規模な工場では在庫が約1万点以上、中小規模の工場でも数千点に達し、ねじ、ゴムパッキンなどの消耗品から、モーターなどの高額資産に該当する予備品まで多種類にわたっている。

多くの工場ではいまだに紙台帳やバーコード読み取りによる管理が多く、在庫数や保管の管理に人手を要している。

新型コロナウイルス禍が顕在化して以降、材料不足などにより予備品供給のタイミングや量が変動しており在庫管理が難しい、という声も生産現場から上がっている。バーコード管理では1点1点バーコードスキャンする必要があり、保管場所によっては高所でスキャン作業を伴うなど、管理に人手と時間を要している。一方、RFIDは複数のタグ情報を離れた場所から一括で読み取ることができるため、管理のための人手と時間を大幅な削減が可能になる。

一般的に、金属部品はRFIDの読み取り感度が低下しやすいという傾向があり、様々な製造業で生産ラインの設備予備品は金属部品も多く、RFIDによる管理が難しいと認識されてきた。新たなパッケージシステムでそうした状況を打開できると見込む。

(藤原秀行)※いずれもプレスリリースより引用

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