最大40kgの重量物を搭載、16kmの長距離飛行を実現
ドローン空路整備サービス「S:ROAD」を提供するトルビズオンは4月5日、最大40kgを積載し、長距離輸送が可能な中国の 製物流ドローン「DJI FlyCart 30」の取り扱いを4月3日に開始したと発表した。
トルビズオン自身も機体を所有し、災害搬送など幅広いシーンで実運用をスタートする。
トルビズオン所有のFlyCart30(デモ機)
DJI FlyCart 30のスペック
【最大積載量】
・デュアルバッテリー(以後デュアル):30kg
・シングルバッテリー(以後シングル):40kg
【最大飛行距離】
・荷物なし(デュアル):28km
・荷物なし(シングル):12km
・満載時(デュアル):16km
・満載時(シングル):8km
【最大飛行時間】(最大重量、最大バッテリー容量時)
・30kg満載時(デュアル):18分
・40kg満載時(シングル):9分
【飛行最大速度】
・最大飛行速度:20m/s
【環境対応】
・最大風速耐性:12m/s
・最大飛行高度:6000m(荷物なし)
・保護等級:IP55
・動作温度:-20°C~45°C
【二種類の積載方法で運用】
カーゴモード:最大容量70L
ウィンチモード:最大積載量40kg(シングル)、最大積載量30kg(デュアル)
ウィンチモードとカーゴモードのイメージ
トルビズオンは、FlyCart30の卓越した機能性は特に山岳運搬と緊急・災害時の物資運搬で価値を最も大きく発揮すると説明。このうち山岳地域では、道路の不在や悪天候によるアクセス困難が常に問題となるが、FlyCart30の「高い積載能力」と「長距離飛行」能力により、生活用品、建材、医薬品などの重要な物資を、困難な地形を越えて迅速に輸送することが可能になると見込む。
例えば、高低差1100m、直線距離3700mの運搬をわずか17分で完了し、1日で1.5tの物資を運べる。道路が寸断されたり、雪崩や土砂崩れが発生した際にも、孤立した集落への支援を可能と見込む。
緊急時にはパラシュートが開く
「全天候型運用」能力により、厳しい気象条件下でも操作可能であり、災害現場への迅速な物資輸送を実現します。また、「安全機能」により、災害地域での飛行時のリスクを最小限に抑えることができ、安全かつ確実に物資を届けることが可能。
さらに、FlyCart30の「リアルタイムTerrain(地形)センシング機能」は、災害によって変貌した地形を正確に把握し、最も安全な飛行経路を選定する。開拓した空路データは、被災地への物資輸送だけでなく、災害調査や被害状況の把握のために活用できるという。
最大重量40kgをウィンチで吊り下げて搬送可能、着陸現場の足場が悪くても降下可能
(左)ライト点灯時 (中)配送BOXは70L (右)ワゴン車の荷台に積載可なサイズ
(藤原秀行)※いずれもトルビズオン提供