閣僚宣言発表、ウクライナのインフラ復旧へ協力なども表明
G7(主要7カ国)は4月11~13日、イタリアのミラノで交通大臣会合を開催した。
日本からは斉藤鉄夫国土交通相が参加。「交通の未来~不確実な世界での連結性の確保~」をテーマに議論し、最終日の4月13日に閣僚宣言を取りまとめた。
この中で、紅海でイエメンの親イラン武装組織フーシ派が船舶に攻撃を繰り返し、国際物流に影響を及ぼしている事態などを考慮、世界規模で輸送システムやサプライチェーンの安全性・円滑性を強化する策を協議するワーキンググループ(作業部会)を立ち上げることで合意したと表明した。
作業部会が果たす役割として「G7が果たす世界的な協調を伴う安全かつ強靱な物流ルートを確保するための政策および措置を展開することを強調する」と説明した。
また、ロシアの侵攻が続くウクライナの交通インフラ復旧へ引き続き各国が協力していくことで一致した。
紅海の情勢について、フーシ派の行動をあらためて強く非難。「航路に影響を与える今後の混乱の可能性を強く懸念する」と強調し、IMO(国際海事機関)などと連携しながら紅海を航行する船舶の安全とセキュリティー確保に努める意向を明示した。
このほか、自動運転車や通信機能を搭載して走行経路などの情報を収集する「コネクテッドカー」のサイバーセキュリティ―強化の必要性も訴えた。
G7交通大臣会合に参加した斉藤国交相(右から2人目)ら(国交省ホームページより引用)
(藤原秀行)