RUSEAと連携、中国のDJI製機体で物資空輸成功
大型物流ドローンの販売などを手掛けるトルビズオンは7月4日、RUSEA(一般社団法人地域再生・防災ドローン利活用推進協会)と連携し、強雨時の災害搬送を想定して、7月2日に佐賀県多久市で中国のDJI製物流ドローン「DJI FlyCart30」を用いた災害時搬送訓練を行ったと発表した。
実験で得たノウハウはRUSEAと共同開発する、搬送ドローンを活用した災害対応の訓練プログラムに盛り込む予定。
トルビズオンが福岡県の防災訓練や佐賀県の水防訓練に参加した際、多くの参加者から大雨の状況下でのドローン搬送についての質問が寄せられたため、実際の災害現場を想定し、悪天候下での運用テストを行うことにした。
大雨の中、準備するスタッフ
訓練のフライトデモではDJI FlyCart30を使用して大雨の中での飛行を実施し、多久市職員や物流企業、農業関係者が見学に立ち会った。デモ飛行により、大雨の中でも安定した飛行が可能であることを確認した。また、参加者との意見交換を通じて、現場での具体的な運用方法や改善点について多くの知見を得られたという。
今回の実験を通じて得られたノウハウを基に、雨天時の搬送用ドローンの運用マニュアル(天候情報に応じた柔軟な対応、雨天の機材搬送や装備、機材保護と安全対策)を整備する。今後は悪天候時でも安全かつ効率的に災害搬送が行える体制を整えていきたい考え。
大雨の中のフライト
トルビズオンも参画するRUSEAは、DPCA(無人航空機国家ライセンスセンター/国内最大の講習団体)により運営され、国内トップの無人航空機の操縦士育成ノウハウ、災害協定の締結数および災害時の対応実績を有している。今回の協業をきっかけに、トルビズオンとDPCA、RUSEAは災害時のドローン搬送の社会実装を目指し、共同で取り組む。
DPCAはトルビズオンと同様に、ドローンの訓練用空路を整備している多久市への進出協定も締結しており、今後も多久市での活動を推進する。
(藤原秀行)※いずれもトルビズオン提供