運営3社が発表、時間帯走行分のみ対象に
東日本、中日本、西日本の高速道路運営3社(NEXCO3社)は7月12日、既に公表していた深夜割引料金の見直しについて、2024年度末ごろをめどに開始すると発表した。
3社は国土交通省の社会資本整備審議会道路分科会国土幹線道路部会が2021年に出した中間答申で、深夜割引の内容見直しなどを検討するよう求めたのに対応。23年1月に適用時間帯を拡大する一方、適用時間帯の中で走った部分のみを割引対象とすることなどを打ち出していた。
深夜割引は現在、並行する一般道路の混雑緩和の沿道環境改善を目的に、午前0~4時の間、高速道路をETCで通行する車両を対象に3割引きを実施している。しかし、対象時間帯に少しでも走れば午前0時までや午前4時以降に走行した分の料金も割引対象となるため、深夜割引となる時間帯を待つトラックなどでIC付近が渋滞が発生していた。
3社はトラックドライバーの負荷軽減へ深夜の走行を抑える必要もあることを踏まえ、見直しに伴い割引適用時間帯の走行分のみ3割引とし、割引適用時間帯について現行の「午前0~4時」を「午後10時~翌朝5時」へ拡大する。
高速道路利用時に実施している料金割引は、後日還元する方式に変更。利用者はETCでいったん通常料金を払った後、「ETCマイレージサービス」などで割引分を受け取る。走った距離は高速道路に設置している専用アンテナなどで割り出す。
また、割引適用時間帯に走行距離を伸ばそうとドライバーが速度超過するのを抑えるため、1時間当たりの割引対象距離を大型トラックなどは最長で90km、軽自動車や普通自動車などは105kmと設定する。
(藤原秀行)