J.フロントCVCがギフト特化型ECサイト運営のタンプに出資、大丸松坂屋オンラインサイト強化目指す

J.フロントCVCがギフト特化型ECサイト運営のタンプに出資、大丸松坂屋オンラインサイト強化目指す

集客や物流効率化のノウハウ活用、WMS利用も

大丸松坂屋百貨店やパルコなどを傘下に持つJ.フロント リテイリングは9月24日、ベンチャーキャピタルのイグニション・ポイントベンチャーパートナーズ(東京都渋谷区東)と共同で運営するコーポレートベンチャーキャピタル(CVC)「JFR MIRAI CREATORS Fund(JFRミライ・クリエイターズ・ファンド)」を通じて、ギフト特化型ECサイト「TANP」を運営するタンプ(東京都品川区東五反田)に出資すると発表した。具体的な出資額は開示していない。

タンプはギフトECに適したWMS(倉庫管理システム)を自社で開発し、ギフトならではのニーズにきめ細かく対応するオペレーションを構築。3PL事業も展開している。J.フロントは今回の出資で、タンプの集客や物流効率化のノウハウ、独自のWMSを活用し、大丸松坂屋百貨店のEC事業を強化していきたい考えだ。


(J.フロント リテイリング提供)

大丸松坂屋オンラインストアのギフト対応強化に向け、タンプが持つ魅力的なギフト商品を取り扱うほか、ECサイトへのシーン・相手に合わせたリコメンド機能搭載、特別なシーンをより印象的にするためのギフトオプション(名入れ、メッセージカード、オリジナルBOX、お届けダンボール装飾、生花・トライフラワー同梱など)の拡大といった取り組みを想定しており、早期に着手していくことを目指す。

ギフトニーズ特化の倉庫システム・オペレーションの構築も視野に入れている。

「TANP」は2万5000以上のアイテムを提供し、誕生日プレゼントや結婚・出産祝いなど、日常の中にあるギフトシーンで活用が広がっている。「ギフトプラットフォームNo.1」を目標に掲げ、TANPを通じた一般消費者向けのBtoC事業拡大に加え、法人事業者を対象に3PL機能や大規模なキャンペーンに活用できるデジタルギフト機能の提供を中心とした新規事業「ギフトDX事業」も開始している。

(藤原秀行)

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