AGVで庫内搬送計画、兵庫・三田や宮城・名取も高機能拠点など展開予定
ロジスティードは9月26日、東京都内で記者会見し、今後の国内外の事業戦略などについて説明した。
国内の事業基盤強化に向け、最近稼働を始めたり、今後開設したりする物流拠点4カ所の概要を公表。今年8月には福岡県小郡市で化粧品や医薬品、精密機器を取り扱う「小郡物流センター」(延床面積約8600坪)の稼働を始めたことを明らかにした。
統合制御システムと作業効率の高い設備を組み合わせ、省人化を推し進めているほか、敷地内に危険物倉庫を併設し、保管ニーズに対応していくことを強調した。
また、2025年1月に兵庫県三田市でメディカル事業拡大に向けた高機能拠点「関西第三メディカルセンター」(約9895坪)、京都府亀岡市で計11棟と関西エリア最大級の危険物倉庫群「京都亀岡物流センター」(合計約3000坪)、宮城県名取市で大手トイレタリー用品メーカー向けの配送を担う「名取物流センター」(約1万3500坪)をそれぞれ開設する予定を開示した。
兵庫・三田は全館室温管理、ドックシェルター付荷さばき場、防虫・防鼠対応などに注力し、医薬品の適正な流通に関する基準GDPをカバーするとともに、庫内に保冷庫、敷地内に危険物倉庫をそれぞれ導入、多様な物流ニーズに対応可能とする。
京都・亀岡は各危険物倉庫から仕分け場へAGV(無人搬送ロボット)で製品を自動搬送し、安全性や効率性を高めることを計画している。宮城・名取は東北全域への配送を担えるようにする予定。
会見で中谷康夫会長兼社長CEO(最高経営責任者)は、成長戦略の一環として、M&Aを積極的に展開していく姿勢をアピール。国内外で事業を拡大させることで「短期間で再上場していくことを目指す」とあらためて表明した。
国内事業を統括する西川和宏副社長は、営業部を従来の5部から10部へ細分化したことに言及し、主要顧客のカバーや新規顧客開拓など役割を明確に分け、担当分野に専念できる体制に移行していくことを明らかにした。また、外資系企業の物流ニーズを掘り起こしていくことにも意欲を見せた。
(藤原秀行、佐久間修志)