コスト抑制、輸出促進強化
セイノーロジックスは10月15日、新たに食品輸送に特化した首都圏発米ロサンゼルス向けの海上冷蔵混載(LCL)サービスを11月に始めることを明らかにした。同社によると、提供するのは業界で初めてという。
航空便よりコストを抑えられるLCLをより簡便に使えるようにし、米国向けの輸出を手掛ける食品事業者らの利便性を高めるのが狙い。FDA(米食品医薬品局)対象の商品のみ取り扱う。
同社は既に東京(川崎CFS)、神戸、博多の各港から香港、基隆(台湾)、シンガポール向けに7度の冷蔵海上混載サービス「ひんやり混載」、マイナス20度の冷凍海上混載サービス「ばりひえ混載」を展開。着実に需要を獲得している。
顧客からは米国向けの食品輸送でも同様の海上混載輸送を利用したいとの声が出ていたことなどを踏まえ、サービス内容を拡充、海外への日本の食品輸出をより強力に後押しすることにした。
新サービスは海上輸送時に保冷コンテナを使い、設定温度は5度を維持。加えて、日本と米国のいずれでも保冷倉庫を活用できるようにし、荷物輸送の受託から配送まで一貫して温度を一定に保ち、取り扱う食品の品質を損なわないよう配慮する。
専門のコンサルタント業者と連携し、米国の食品輸入規制に確実に対応できる体制を整備し、厳格な輸入規制をクリアできるよう準備している。今後は冷凍品でも同様のサービスを展開したい考えだ。
新サービスの荷受け地は川崎市の東扇島エリアで松岡が構えている「東京Central DC保税蔵置場 (NACCS:2NWD7)」で対応。開始本船はETD TOKYO(11月22日予定)、ETA LOS ANGELES(12月4日予定)。
(藤原秀行)