25年3月期、需要増に対応し70万TEU調達予定
三菱HCキャピタルは11月14日、東京都内で2024年9月中間連結決算の説明会を開催した。
この中で、2025年3月期に、リース用の海上コンテナに約2000億円を投資する方針を明らかにした。個数は約70万TEU(20フィート標準コンテナ換算)で、23年12月末時点の保有数約330万TEUの2割程度に相当する。内訳はドライコンテナが約9割、残る約1割がリーファーコンテナなど。
23年3月期や24年3月期の投資規模(300億~400億円程度)を大きく超え、同社が展開している海上コンテナのリース事業の保有資産は1兆円に迫る見通し。
投資した海上コンテナ(三菱HCキャピタル決算説明資料より引用)
同社は前身の三菱UFJリース時代の2014年、米国の海上コンテナリース会社のビーコン・インターモーダル・リーシングを買収して海上コンテナリース事業に参入。21年にはやはり米国の同業のCAIインターナショナルを完全子会社化し、23年に両社を統合させた。
三菱HCキャピタルは各国のコンテナ船が緊迫している紅海・スエズ運河を通れず、リードタイムが長期化しコンテナの需要が伸びていることや、世界の海上貿易量が堅調に推移していることを考慮。米東海岸の港湾でストライキが懸念され、船会社が前倒しでコンテナを押さえようとしていることも受け、積極的に投資している。
説明会に登壇した同社の佐藤晴彦取締役常務執行役員は、26年3月期も現時点で1000億円規模の発注を計画していると解説。「さらに安定的な収益基盤の構築を目指していきたい」と語った。
(藤原秀行)