エイトノットが国内初、定期航路の試験自動運航を開始

エイトノットが国内初、定期航路の試験自動運航を開始

夜間・早朝の旅客輸送や生協の宅配サービスを実施

船の自動運航技術開発を手掛けるエイトノットは1月23日、広島県大崎上島町で、定期航路で自動航行船を用いた試験運航を1月13日に始めたと発表した。

AIとロボティクス技術を活用した自律航行プラットフォーム「エイトノット AI CAPTAIN」を既存の小型船舶(19t)に搭載している。離島地域の交通インフラの持続可能性と利便性向上を目指す。

 
 

定期航路は広島県大崎上島町と竹原市を結んでいる。同社によると、19tクラスの小型船舶に自律航行システムを搭載し、定期航路で運航するのは国内で初めてという。

試験期間は3月31日まで。旅客輸送は早朝・夜間の定期航路として、住民の移動ニーズに対応する。併せて、生活協同組合ひろしまと連携し、離島住民への商品配送を拡大、物流サービルの維持にも注力する。

国内旅客船は合計で2100隻に上り、そのうち20t未満の小型船舶が72%(1512隻)を占めている。離島航路でコスト削減を目的とした老朽化船舶(数十tクラスの大型船舶)から小型船舶へのリプレース事例もあり、自律航行技術の社会実装加速化に向けて展開の加速が見込まれるという。

フェリー運航がない早朝や夜間における移動手段を確保し、住民の生活利便性を向上。物流サービスでは、生活必需品や生鮮食品の配送を通じて、住民の生活環境を大きく改善させることを目指す。


スマート海上バス ゆき姫(エイトノット提供)

(藤原秀行)

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