【独自取材】トランコム、3PL事業の子会社継承で地域ナンバーワンに意欲

【独自取材】トランコム、3PL事業の子会社継承で地域ナンバーワンに意欲

本社組織に変更なしも拠点・車両のアセット移管は検討事項

トランコムは10月21日予定で3PL事業の一部権利をエリア担当子会社に継承することに関して、同事業を統括する本社部門「ロジスティクスマネジメントグループ」(LMグループ)の組織体制に変更はないとの方針を明らかにした。同社経営企画グループが6月19日にロジビズ・オンラインの電話取材に応じた。

同18日に開示された各エリアの2019年3月期における3PL売上高は東日本:270億2300万円、中日本:114億6800万円、西日本:171億5600万円。これを合算したところLM事業の平均的な単年度売上高(500億円強)に相当する。

 
 

ロジビズ・オンラインの実質的な3PL事業の子会社移管・切り離しではないかとの質問に対して、同グループ担当者は「物流環境の劇的な変化を踏まえ、エリア子会社に適切な権限を委譲。迅速・きめ細かい営業活動を通じてエリア対応力を高め、3PLも含めた地域ナンバーワンの物流事業者を目指す」と回答。

案件の発掘・受注では各エリア子会社がフロント役として重要な役割を担うとした上で、本社部門のLMグループと一体となった事業展開を推進していくと言及。今件は事業成長に向けたポジティブな施策との見方を示し、3PL事業の移管・切り離しを全面的に否定した。ただ各エリアで保有する拠点や車両については、エリア子会社への移管も選択肢の一つとして今後検討を行っていくとした。

エリア区分についてはトランコムEX東日本が首都圏を含む東北から静岡まで、トランコムEX中日本は名古屋を中心とした東海地区、トランコムEX西日本が関西から九州までをカバーする。

(鳥羽俊一)

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