SkyDrive、国交省から「空飛ぶクルマ」型式証明の適用基準取得

SkyDrive、国交省から「空飛ぶクルマ」型式証明の適用基準取得

機体も大阪万博前に初公開

SkyDriveは2月10日、開発を進めている「空飛ぶクルマ」の「SKYDRIVE(SkyDrive式SD-05型)」に関し、量産に必要な型式証明取得に向け、国土交通省航空局から適用基準を発行されたと発表した。

同社の空飛ぶクルマ固有の耐空性と環境基準の詳細が大筋で固まった。今後、開発のスピードをさらに加速していきたい考え。

 
 

合わせて、今年の大阪万博でのお披露目に向け、飛行試験を行っている「SKYDRIVE」を初公開した。


SKYDRIVE(SD-05型)の飛行試験の様子

同社は2022年3月、空飛ぶクルマの型式証明審査の適用基準を「耐空性審査要領第Ⅱ部(第61改正)」ベースで構築することについて、航空局と合意。審査要領は、乗客数が19人以下かつ最大離陸重量8618kg(1万9000ポンド)以下の固定翼機の耐空性要件を定めており、第61改正は機体の特徴に合わせて安全性を示す方法をメーカーが柔軟に選択できる最新の内容となっている。

型式証明の取得を目指す個々の機種に特化した基準を設定するため、航空局と協議を重ねて要件が定まると、航空局が適用基準を発行する。

空飛ぶクルマの適用基準は、例えば「バッテリ・セルを監視し、過電圧、電力不足、過電流、過熱といった状況にならないよう保護する措置を取らなければならない」といったような、電動機を備えた機体に特有の要件を含んでいる。

同社の機体に特化した審査基準の詳細について、おおむね合意に至り、適用基準発行となった。

 
 

審査基準に基づき、既に航空局と議論を開始した試験の実施時期や内容について、早期に合意、証明計画の策定を目指す。

今後は同計画に沿って、地上試験や飛行試験を実施する。同社は併せて、航空局と米連邦航空局(FAA)に対する型式証明活動を並行して進めており、日本で型式証明を取得した後、米国でも速やかに型式証明を獲得したい考えだ。


SKYDRIVE(SD-05型)を開発・製造するグローバルエンジニアチーム

(藤原秀行)※いずれもSkyDrive提供

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