国内の需要拡大に備え
日本郵船は2月18日、洋上風力発電設備の建設・保守を担う作業員らを輸送する専用船「CTV(Crew Transfer Vessel)」運航を手掛けるスウェーデンのNorthern Offshore Group (ノーザン・オフショア・グループ、NOG)を買収したと発表した。
1月30日付でNOGの過半数の株式を取得、連結子会社化した。取得額や具体的は開示していない。
NOGは現在、欧米の洋上風力発電サイト向けに60隻以上のCTVを運航している。約20年前から業界に先駆けてCTV運航のノウハウを蓄積してきた。
日本郵船とNOGは2019年、MOU(基本合意書)を締結して以来、運航と技術の両面で協力関係を続けてきた。買収により関係をさらに強め、日本の洋上風力発電向けにNOGを運航する知見を得て国内の需要拡大に備えるのが狙い。
買収後もNOGはデビッド・クリステンセンCEO(最高経営責任者)が引き続き経営を担うとともに、日本郵船執行役員で、グループ欧州地域代表のカールーヨハン・ハグマン氏がNOGの取締役会議長に就く。
(左から)日本郵船・ハグマン氏、NOG・クリステンセン氏、日本郵船・横山勉執行役員(プレスリリースより引用)
(藤原秀行)