環境負荷低い航空燃料SAFの量産設備、大阪・堺のコスモ石油製油所内で完成

環境負荷低い航空燃料SAFの量産設備、大阪・堺のコスモ石油製油所内で完成

年間3万klを航空会社に供給へ

コスモエネルギーホールディングス(HD)は3月7日、傘下のコスモ石油と日揮ホールディングス、レボインターナショナルレボインターナショナルの3社が設立したSAFFAIRE SKY ENERGY(サファイア・スカイ・エナジー)が整備を進めていた、廃食用油を原料とした国産SAF(環境負荷の低い航空燃料)の製造設備がコスモ石油堺製油所(大阪府堺市)構内で完成したと発表した。

3社とサファイアは同設備で国内初のSAF量産を実現することを目指す。2025年度から年間約3万klのSAFを航空会社へ供給、航空領域の脱炭素を後押しする予定。

 
 

原料調達からSAF製造・品質管理、航空会社への供給に至るまでのサプライチェーンを国内で構築、運営できる見通しとなった。

3社は20年から共同で、SAFのサプライチェーン構築に向けて事業化検討を進め、22年11月にサファイアを設立した。今回完成した同設備は今年4月ごろの供給開始を予定している。

供給するSAFは品質に関する国際的な認証「ISCC CORSIA認証」を取得済み。NEDO(国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構)の採択を受けた助成事業として展開している。


完工したSAF製造装置(コスモ石油堺製油所構内)


SAFの原料となる廃食用油受け入れ施設(コスモ石油堺製油所構内)

(藤原秀行)※いずれもコスモエネルギーHD提供

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