最終的に全株取得計画、国際総合フレイトフォワーダーへの変革支援
国内投資ファンドのIAパートナーズは3月7日、内外トランスラインにTOB(株式公開買い付け)を実施すると発表した。
IAパートナーズが設立した会社を通じ、1株当たり4065円で3月10日から4月21日までTOBを実施。最終的に内外トランスラインの全株を取得、完全子会社化することを計画している。
内外トランスラインは3月7日、TOBに賛同し、株主に応募を推奨すると発表した。
IAパートナーズは同日、買収の狙いに関し「本取引後は内外トランスラインの事業領域を国際海上混載輸送を主力とする海上混載貨物業から総合物流業へと拡大し、国際総合フレイトフォワーダーへの変革を遂げようとする内外トランスラインの目標の実現に向けて、経営面および資金面での様々なサポートを提供することで、内外トランスラインの役職員と一丸となってさらなる成長を実現し、投資期間を超えた中長期的な企業価値向上を目指す」と強調している。
IAパートナーズはまずTOBで、約2割の株を持つ筆頭株主の資産管理会社エーエスティ以外の株主からTOBで株式を取得した後、今年7月ごろをめどに株式併合などを実施、IAパートナーズが100%子会社化することを想定している。TOBの買い付け総額は最大で313億円となる見込み。
TOBに関しては、全株式の約45%を取得の下限に設定している。
内外トランスラインはIAパートナーズと連携し非公開化することで、株価に左右されず中長期的に業務DXなどの改革を推進できる体制を整備、得意としている日本発の海上混載輸送を軸に成長を持続させていきたい考えだ。
(藤原秀行)