将来の出荷量を予測、生産計画も自動で立案
キッコーマンは4月7日、傘下で食料品の製造・販売などを手掛けるキッコーマン食品が、在庫の適正化を実現する自動需給調整システム「Naries」(ナリエス)の運用を4月に始めると発表した。
ナリエスは企業向けコンサルティングなどを展開しているMt.SQUARE(東京都千代田区丸の内)の支援を受けて開発した。
一部商品について、時系列モデルを活用して、過去の出荷データから将来の出荷量を自動で予測。その後、在庫を補充する生産計画も自動で立案する。
さらに、一度立案した計画と実績の差異を日々監視し、将来の欠品・過剰在庫を予知してアラートを発出、生産計画を見直せるようサポートすることで在庫の適正化を実現する。
需給調整の自動化により、業務負荷軽減に加えて人の力量差に起因する業務の属人化やヒューマンエラーを解消、高度な需給調整業務を可能にするとみている。
キッコーマン食品は「物流2024年問題」など物流を取り巻く環境が厳しいことを踏まえ、2024年1月にシステム構築のプロジェクトを開始、今年1月からテスト運用を続けてきた。
その結果、実際の出荷量の予測および生産計画の立案業務で運用可能と確認できたため、実運用に踏み切ることにした。
(藤原秀行)