完全自動立体駐車場で環境配慮と高効率運営目指す
日本郵船は5月14日、スペインのPort De Barcelona(バルセロナ港湾局)から5月7日付で、スペイン・バルセロナ港における27年間の完成車ターミナルの運営権を獲得したと発表した。
同港に、2027年に稼働予定の完全自動立体駐車場を建設し、再生可能エネルギーを活用して環境に配慮した効率的な自動車輸送を実現する計画。西地中海と北アフリカ地域の自動車物流需要を取り込み、国際的な自動車物流ハブ港を実現したい考え。
概要
ターミナル建設予定地:スペイン・バルセロナ港
開業時期:2027年
敷地面積:101,058㎡
年間取り扱い台数:約180,000台(見込み)
(プレスリリースより引用)
完全自動立体駐車場は同社のベルギー現地法人で完成車ターミナルの運営を手掛けるInternational Car Operators(インターナショナル・カー・オペレーターズ)の協力を得て設置。出入り口でシステムを操作することで、これまでドライバーによる運転が必要だった駐車場での搬出入作業を自動化する。
ヒューマンエラーのリスクを省人化によって低減することで安全な搬出入を実現し、コンパクトかつ高効率なターミナル運営を目指す。
他には太陽光発電システムを導入し、年間3211MWhの電力を供給する予定。電力はターミナル内で賄う。
バルセロナ港でのターミナル事業拡大に加え、スペイン国内と近隣諸国における内陸保管ヤードでの蔵置や自動車部品の取り付け・点検などの付加価値サービス、物流パートナーとの協業を通じたトラック・鉄道での陸上輸送を組み合わせることで、内陸も含めた物流ソリューションを展開していくことを視野に入れている。
(藤原秀行)