仕分け作業の正確性向上
ラピュタロボティクスは5月29日、パナソニックホールディングス傘下で電子部品製造などを手掛けるパナソニックインダストリーが、福井市の「森田拠点」で、ラピュタの人と協働が可能なピッキングアシストAMR(自律移動型ロボット)「ラピュタPA-AMR」を採用したと発表した。
森田拠点の物流倉庫は多品種・多品番の商品ラインアップをそろえている電子デバイスを取り扱っているため、作業精度やミス防止を重視する一方、ピッキング業務で効率化を推し進める必要があると判断。ラピュタのAMR導入に踏み切った。
導入したAMR(ラピュタロボティクス提供)
AMRの活用で従来のカートピッキング方式から脱却し、作業者はカートを使わずにハンズフリーでピッキングできるようになるなど、業務負荷低減につながっている。
対象製品が電子部品のため、製品ごとの見分けが難しく、棚の間口から対象製品を探すのに時間を要していたが、ラピュタのAMRが搭載している画面モニターで作業内容をリアルタイムで表示できるため、棚前での作業時間を短縮し、作業標準化を実現した。
従来のピッキング作業では、商品ごとに貼り付ける出荷ラベル、出荷伝票を事前に印刷し、ピッキング対象グループごとに仕分けする工程が必要だったが、AMRのピッキング実績印字機能を使い、旧来の工程をピッキング作業後に移行。作業者はピッキング作業に集中できるようになり、仕分け・ラベル貼付の工程を分離することで作業の正確性が向上したという。
具体的には、ピッキング作業完了後に作業指示単位ごとに出荷ラベルを印刷し、商品と突き合わせる形に変更。ラベルの誤貼付を防ぐとともに、ピッキング作業のスムーズな進行を促し、倉庫内の生産性向上につなげられた。
(藤原秀行)