脱炭素を促進
商船三井は6月2日、三菱ガス化学に長期貸船するメタノール二元燃料メタノール輸送船「第七甲山丸」(英語名:KOHZAN MARU VII、コウザンマル・セブン)が5月30日、韓国の現代尾浦造船で竣工したと発表した。
載貨重量トン数は4万7960トンで、広島の栄福海運(呉市)から商船三井が用船し、三菱ガス化学が長期間にわたって用船する。

第七甲山丸(プレスリリースより引用)
第七甲山丸は初代「甲山丸」以来培ってきたメタノール海上輸送のノウハウを継承しながら、三菱ガス化学が取り扱う再生可能資源由来の環境循環型メタノールの海上輸送を手掛けるとともに、次世代の船舶燃料として注目されているメタノールを活用し、海運領域の脱炭素を図る。
商船三井は「商船三井グループ環境ビジョン2.2」で2050年までのネットゼロ・エミッション(実質温室効果ガス排出ゼロ)の達成を目標に設定。実現のための手段としてクリーン代替燃料の導入を進めており、30年までにLNG(液化天然ガス)/メタノール燃料船を90隻投入することを計画している。
同社は世界最大級のメタノール専用船19隻の船隊規模を擁し、16年に世界初のメタノール二元燃料船を竣工させて以来、現在まで本船含め計8隻のメタノール二元燃料船を整備済み。
(藤原秀行)



