証券取引等監視委、AZ-COM丸和の元従業員らにインサイダー取引加担で課徴金勧告

証券取引等監視委、AZ-COM丸和の元従業員らにインサイダー取引加担で課徴金勧告

C&FロジTOBの開示前に情報漏らす

証券取引等監視委員会は6月20日、AZ-COM丸和ホールディングス(HD)が2024年3月21日にC&FロジホールディングスへのTOB(株式公開買い付け)の方針を開示した際、AZ-COM丸和HDの元従業員と知人がインサイダー取引に加担したとして、この2人にそれぞれ課徴金納付を命じるよう金融庁に勧告した。

監視委によると、元従業員はTOB正式発表の前に、利益を得させることを目的として知人にTOBの情報を伝え、知人は株価の値上がりを期待してTOBの方針公開前の24年1月30日と3月14日にC&Fロジ株式1000株を179万7400円で購入。

 
 

AZ-COM丸和HDがTOB方針を公表した後、知人は全株を310万円で売り抜け、約130万円の利益を得ていた。

監視委は元従業員に68万円、知人に136万円の課徴金を納付するよう勧告した。

AZ-COM丸和HDは6月20日、「株主・投資家、取引先をはじめとする関係者の皆様にご迷惑とご心配をおかけいたしましたことを深くお詫び申し上げます。元従業員につきましては、既に退職済でありますが、今般公表された法令違反の事実により、本人に対して懲戒解雇相当である旨を通知し、社内規定に沿って処分いたしました」との声明を発表、謝罪した。

(藤原秀行)

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