JAL、再生医療に対応する高品質の細胞輸送サービス開始

JAL、再生医療に対応する高品質の細胞輸送サービス開始

専用容器などで次世代医療をサポート

日本航空(JAL)は7月7日、再生医療技術の進歩発展に伴う細胞製品の輸送ニーズに対応する新たなサービス「J SOLUTIONS PHARMA CELLS」(Jソリューションズ・ファーマ・セルズ)の提供を同日始めたと発表した。

高付加価値貨物の医薬品を戦略的重点分野に位置付けてきたJALの経験と技術を最大限生かし、丁寧な医薬品の取り扱いとスピードを追求。オリジナルのオーダーメード輸送サービスとして展開する。

 
 

社会的なニーズが高まる細胞製品は、従来の医薬品と異なり輸送難易度が高く、迅速かつ安全で確実な輸送が不可欠。JALは新サービスでそうしたニーズを着実に取り込み、新たな治療が世界に普及することを支援していきたい考え。

新サービスは以前から取り扱っている凍結細胞に加え、輸送時間の厳しい制約によって取り扱いが困難だった生細胞を中心に、細胞由来製品などにも対応。航空機と貨物上屋間の慎重で丁寧な貨物搬送を実施し、汚染リスクを極力解消できるよう、他の貨物と隔離して輸送することも可能にしている。

最優先の取り扱いにより、最短で便出発90分前の搬入、便到着90分後の搬出を実現している。当初は成田・羽田・関西の各空港と欧米10拠点で展開し、順次対象拠点を広げていく予定。

JALグループは国際航空運送協会(IATA)による医薬品の輸送品質に関する国際的な認証「CEIV Pharma認証」を取得し、成田と関西の両空港で医薬専用庫を整備するなど、医薬品輸送の水準をソフトとハードの両面で高めてきた。


凍結細胞を輸送する際に用いる特殊容器の一例(いずれもプレスリリースより引用)

(藤原秀行)

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