丸紅、大阪・関西万博で米製「空飛ぶクルマ」のデモフライト再開へ

丸紅、大阪・関西万博で米製「空飛ぶクルマ」のデモフライト再開へ

4月にトラブル後中断、英製機体は実施見送り

丸紅は7月8日、2025年日本国際博覧会(大阪・関西万博)の「未来社会ショーケース事業」会場内ポート「EXPO Vertiport」で「空飛ぶクルマ」のデモフライトを再開すると発表した。

今年4月、米LIFT AIRCRAFT(リフト・エアクラフト)製の空飛ぶクルマ「HEXA」が会場でデモフライト中、機体の一部が損傷するトラブルが発生。原因究明のためデモフライトを一時中止していた。

 
 

調査の結果、モーター搭載箇所の部品について、サプライヤーが仕様と異なる素材の部品を誤って供給していたことが判明。当該部品の交換とその他重要部品の再点検を完了した上で、再発防止策として、LIFTが部品の受領・品質管理に関して包括的な監査を実施し、必要な工程について改善したことを確認したため、再開に踏み切ることにした。

関係機関の許可を得た上で、大阪・関西万博でテストフライトを実施し、十分に最終確認を行った後、安全を最優先に関係の機関・企業と協議、判断する。丸紅はデモフライトの再開に関してはあらためて告知すると説明している。

一方、丸紅は英国のVertical Aerospace(ヴァーティカル・エアロスペース)製の空飛ぶクルマ「VX4」について、やはり大阪・関西万博で10月からデモフライトを実施することを目指していたが、同機体の試験機による英国での有人飛行試験の進捗状況から、大阪・関西万博でのデモフライトへの対応は見送ることを決めた。

ただ、万博会場内の「空飛ぶクルマステーション」で、快適な未来の空の旅をイメージしたVertical製VX4のキャビン(客室)の搭乗体験を予定通り8月に始める。


キャビン(イメージ図)(プレスリリースより引用)

(藤原秀行)

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