商船三井が宇宙事業への本格参画検討開始、将来宇宙輸送システムとロケット洋上発射・洋上回収船の事業化へ連携

商船三井が宇宙事業への本格参画検討開始、将来宇宙輸送システムとロケット洋上発射・洋上回収船の事業化へ連携

常石ソリューションズ東京ベイも参加

商船三井、宇宙往還が可能な輸送システムの実現に取り組むスタートアップの将来宇宙輸送システム(ISC)、常石ソリューションズ東京ベイ(旧三井E&S造船)の3社は7月10日、ロケットの洋上発射・洋上回収船の事業化へ共同で取り組むと発表した。ロケットの打ち上げ高頻度化を後押しする。

3社で連携協定書を7月9日付で締結した。この事業は商船三井グループ新規事業提案制度「MOL Incubation Bridge」を通じて発案。商船三井は本格的な宇宙事業への参画検討を開始した。

 
 


7月10日開催のイベントで連携を発表する(左から)ISC・畑田康二郎代表取締役、商船三井・安藤美和子執行役員、常石ソリューションズ東京ベイ・関広史取締役


洋上発射・洋上回収船事業のイメージ(いずれも3社提供)

商船三井は宇宙事業の中でも特にロケットの洋上発射および回収事業に取り組んでおり、2030年ごろの商用化を目指して、まずは回収船を開発するとともに、洋上発射船の事業化検討を進める計画。

専用船を実現することで、洋上を活用した新たな宇宙インフラを構築し次世代の宇宙輸送を支える基盤の整備に貢献できると見込む。

3社は具体的には、ロケット洋上回収船の設計要件を精査し、ISCが開発する再使用型ロケット「ASCA 1」に適用できるかどうか検討と実証を進める予定。

(藤原秀行)

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