矢野経が19年度の物流市場規模を23兆5410億円と予測

矢野経が19年度の物流市場規模を23兆5410億円と予測

エレクトロニクスや自動車など好調、20年度は24兆円超に

矢野経済研究所は7月11日に発表したマーケットリポート「2019年版 物流市場の現状と将来展望」で、19年度の物流市場規模は前期比4.1%増の23兆5410億円また20年度は2.0%増の24兆80億円と見通した。

二大産業のエレクトロニクス、自動車が好調に推移していることに加え、機械・通信販売・医薬品/医療機器・低温食品などの成長分野で勢いが持続。また化学品分野も堅調と予測する。国際物流は輸送手段である航空貨物、海上貨物の輸送量はリーマン・ショック前の規模には及ばないものの、金額ベースの市場規模は拡大基調で堅調に推移するとみている。

調査は18年12月~19年3月にかけて実施。海運、システム物流(3PLなど)、宅配便(国内)、特別積合せ運送、普通倉庫、フォワーディング、一般港湾運送、冷蔵倉庫、引っ越し、航空貨物輸送、鉄道利用運送、軽貨物輸送、国際宅配便、鉄道貨物輸送、トランクルームおよび周辺事業、バイク便輸送、納品代行にわたる17業種の国内有力物流事業者を対象に、同社専門研究員による直接面談および電話アンケート、各種統計・文献調査を併用した。

注目トピックスとしてラストワンマイル市場を挙げる。物流事業の専門性はますます高度化しつつある一方、複合的なサービスの展開が必要となっていると指摘。高齢化社会の進行に伴い一般消費者へ荷物を届けるラストワンマイル市場の成長に期待するとともに、輸配送にさまざまな生活サービスを組み合わせた“インフラ”の一端を担うビジネスへの変革が進みつつあると考察している。

また人手不足からIoT(モノのインターネット)、AI(人工知能)などを活用した省力化・自動化といった「スマート物流」がさらに普及・進展するとした。

(鳥羽俊一)

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