住宅デバイス共創機構設立準備室、いつでも取り出し可能に
住宅に様々な機能を付加するドローンや宅配ロボットなど「住宅デバイス」の基本設計・開発と普及促進を手掛ける住宅デバイス共創機構の設立準備室(山梨県笛吹市)は7月17日、千葉市の幕張メッセで10月14~17日に開催予定の大型展示会「CEATEC 2025 Innovation for All」で、開発中の「ロボット床下収納システム マンション向け」を初公開すると発表した。
専用の地下トランクルームを備えるマンションのイメージ
収納スペースが限られるマンションの住空間を拡張、利便性を高めるのが狙い。ブースでは構想の中核となる、荷物を自動で運搬する荷物運搬ロボットと荷物を上下させる床下エレベーターを組み合わせて住宅の床下を使える収納空間に変える「ロボット床下収納」を中心に、実際に収納可能なサイズを確認できるボックスや、荷物運搬ロボットの実物大モックを展示する。
エントランスと地下トランクルームの間で荷物をやり取りするイメージ
マンション向けロボット床下収納は、エントランスの端末から、いつでも荷物の収納・取り出しが可能。同機構が選定した標準パケットサイズ(W450mm×D450mm×H470mm、対応重量25kg)の収納ボックスで、「すぐに使える・取り出せる」大容量収納を実現することを想定している。
最大25kgまでの荷物は、マンション内を走行する自律走行ロボットが玄関まで配達。セール時のまとめ買いなどで荷物が増えても、マンション地下トランクルームが宅配のバッファーとなり、確実な受け取りが可能と見込む。
自動配送対応の荷物サイズはW400×D450×H250〜320mmで、自律走行ロボットのコンパクト化を図るための最適サイズに収め、一般的な宅配荷物の大半をカバーできるよう設計している。
他にも、駐車場の一角を物流拠点として活用することなどを念頭に置いている。
玄関に荷物を届ける小型配送ロボットのイメージ
ごみ出し専用エレベーターの断面図
小型ロボットがエレベーターで移動するイメージ
屋上のドローンポートに荷物が届くイメージ
さらに、ドローンからの荷物受け取りに対応したり、専用エレベーターがポートに届いた荷物の受け取り位置まで移動したりする。既存物件への設置もカバーすることを構想している。
マンションの廊下を進む小型の自動配送ロボット
駐車場の一角を物流拠点として活用する様子(いずれも同機構準備室提供)
(藤原秀行)