CBRE調査、需要の強弱交錯
シービーアールイー(CBRE)が7月31日に公表した2025年第2四半期(4~6月)の大規模マルチテナント型物流施設(延床面積1万坪以上)の賃貸市場動向調査結果によると、首都圏の期末時点の空室率は10.9%で、前期(25年1~3月)から0.2ポイントとわずかに低下した。
ただ、4四半期続けて10%の大台を記録した。
新規に竣工した4棟(8.7万坪)のうち2棟で大きく空室が残った一方、2棟は満床を達成。新築・既存物件で大型の成約が見られた半面、複数の棟で大型テナントが退去したことにより空きスペースが生じるなど、需要の強弱が交錯した。
首都圏の物流施設需給バランス
今期(4~6月)の新規需要は9.1万坪で、過去5年間の平均(12.6万坪)を割り込んだ。
1坪当たりの月額実質賃料は4480円で、前期から0.2%下落した。圏央道エリアが2四半期続けて1%ダウンしたことが影響した。ただ、それ以外の3エリアは上昇した。
首都圏のエリア別空室率の推移(いずれもCBRE資料より引用)
(藤原秀行)