新たに産業革新投資機構系ファンドなど2社が出資
トラック向け自動運転ソリューションの開発を手掛けるスタートアップのロボトラックは9月17日、新たに産業革新投資機構(JIC)傘下のベンチャー投資ファンド部門、JICベンチャー・グロース・インベストメンツと、SMBCベンチャーキャピタルの両社から出資を受け、資金調達額が累計で16.5億円に達したと発表した。今回の調達額は4.5億円とみられる。
(ロボトラック提供)
創業者の吴楠(Nan Wu)氏は早稲田大学で自動運転の技術研究に従事した後、同大で研究助手、主任研究員(客員准教授)を歴任。2016年に米国で自動運転技術開発のスタートアップTu Simple(トゥー・シンプル)の共同創業者として世界初の「レベル4」自動運転(特定条件下での完全自動運転)大型トラックの開発を主導し、米ナスダック上場まで経験した。トゥー・シンプルはその後、自動運転技術開発から別の領域に転じた。
吴楠氏は24年4月に日本でロボトラックを新たに設立した後、独自に開発するAIアルゴリズムやテクノロジーを駆使し、経済産業省の「モビリティDX促進のための無人自動運転開発・実証支援事業」に採択され、会社設立後1年間以内で新東名高速道路の駿河湾沼津SA~浜松SA間で100kmの「レベル4」(特定条件下での無人運転)相当の走行テストに成功した。
シードラウンドでは東京大学協創プラットフォーム開発(東大IPC)など、プレシリーズAラウンドではグロービス・キャピタル・パートナーズ、オリックスからそれぞれ資金調達した。
(藤原秀行)