消費者庁、改善計画認定
消費者庁は9月19日、冷凍宅配食品サービスを展開している味の素とEC参入支援などを手掛けるイングリウッド(東京都渋谷区道玄坂)の2社に対し、広告なのを隠し、口コミを装って宣伝するステルスマーケティング(ステマ)を行っていた疑いで調査していた件について、2社が提出した改善計画(確約計画)を認定したと発表した。
改善計画は景品表示法で定めている「確約手続き」の一環。事業者が同法違反の疑いがある行為をした際、自主的に問題を是正する計画を提出し、消費者庁が認定すれば行政処分を回避できる。
消費者庁は2社の改善計画認定を受け、同法違反かどうかの判断は見送った。2社は改善計画で、ステマの疑いがある行為の内容を消費者に周知徹底することなどを盛り込んでいる。
2社は冷凍宅配食品サービス「あえて、」を共同で提供している。
消費者庁によると、2社は同サービスを販売する際、第三者に商品を無償で提供し、SNSのインスタグラムにレビューを投稿してもらっていた。当該の投稿は広告と表示せず、「使ってみた方の感想」と説明していた。
イングリウッドはこのほか、自社で展開している冷凍食品宅配サービス「三ツ星ファーム」でも、同様にステマの疑いがある表示を行っていた。
さらに、同サービスのサイトの中で、客観的な調査に基づいていないにも関わらず「プロの料理人がオススメする宅食ランキングNo.1」などと説明しており、消費者庁は「優良誤認表示」の疑いがあると指摘した。
(藤原秀行)



