4.8万㎡、在庫・出荷能力向上図る
トラスコ中山は10月10日、新潟県三条市で建設中の物流センター「プラネット新潟」の上棟式を同日執り行ったと発表した。
同社は現在、全国28カ所の物流センターに約61万アイテムの在庫を保有、顧客の企業の副資材調達円滑化を後押ししている。「プラネット新潟」は2026年5月に稼働開始予定の「プラネット愛知」(愛知県北名古屋市)に次ぐ30カ所目の物流センターとして、在庫保管能力と出荷能力を向上させ、即納体制の強化を図る。
完成イメージ(トラスコ中山提供)
「プラネット新潟」は倉庫部分が地上4階建て、事務所部分が3階建てで、延床面積は4万8338㎡を計画。竣工は26年3月、稼働開始はホームセンタールート向けが26年8月、ファクトリールート向けが26年10月をそれぞれ予定している。建設開始の際の発表より竣工やホームセンター向けルートの稼働開始の時期を修正した。
三条市に位置している既存のホームセンタールート向け物流センター「HC東日本物流センター」は、建設から約30年が経過し、建物や設備の老朽化が進んでいる。ホームセンター向けの売上拡大に伴い、在庫保管能力や出荷能力が限界に達しつつあるため、新たなセンターの開発に踏み切った。
新センターはホームセンタールート向け納品体制を強化。ホームセンターの「ストアブランドの在庫化」や「店舗ごとに仕分けて納品してほしい」といった要望に柔軟かつ効率的に対応できるようにする。
また、ファクトリールート向けとしては、現在埼玉県幸手市にある同社最大の物流センター「プラネット埼玉」は、最先端の物流機器を導入し、61万以上の在庫アイテムを取り扱っている。今後も在庫商品を拡大していくに当たり、出荷頻度を加味しつつ「プラネット埼玉」では高速自動梱包出荷ライン(I-Pack)に投入できるサイズの商品を在庫し、「プラネット新潟」ではそれ以外の大物商品を保管・出荷することで、東日本全体で約80万アイテムを即納できる体制を目指す。
同社は現在、タイ、米国、ドイツ、台湾、香港の5拠点に仕入先開発拠点を設けており、海外一流メーカー商品の取り扱いを拡充している。日本海経由の陸揚げ基地としての役割とともに、まとまった数量を一括輸入する必要がある海外仕入れ商品を「プラネット新潟」に保管し、全国の物流拠点への在庫補充機能を持たせて海外輸入品の在庫管理を強化していく構え。
現在、「HC東日本物流センター」に併設している「新潟支店」も「プラネット新潟」の新設に合わせて移転させる。
所在地:新潟県三条市福島新田字松橋下丁431番2
アクセス:上越新幹線 燕三条駅より7㎞(車で15分)
敷地面積:7,956坪(26,300㎡)
延床面積:14,622 坪(48,338㎡)※東京ドーム約1個分
建物構造:複合構造(柱RC梁S構造)、免震構造 、消雪装置
階数:倉庫4階、事務所3階
能力:保管点数:16万アイテム 出荷行数:3.5万行/日
建屋着工:2024年8月
建屋竣工:2026年3月末(予定)
出荷開始:
ホームセンタールート向け:2026年8月(予定)
ファクトリールート向け :2026年10月(予定)
設計:株式会社日建設計
施工:鹿島建設株式会社
投資総額:土地・建物:約168億円、設備:約14億円
(藤原秀行)