取引先の企業名や発送個数など、2社に流出
ヤマト運輸は10月14日、姫路主管支店(兵庫県姫路市)に在籍していた元従業員が、兵庫県の姫路市・加古川市・高砂市・宍粟市などの取引先企業1万1356社に関する一部の情報を不正に持ち出し、第三者に流出させていたと発表した。
情報は顧客コード、会社名、住所、発送個数および方面別・サイズ別比率、請求金額など計2万6790件。この中で個人情報に関するものは請求書の宛名に含まれる氏名が561社の750件で、姫路主管支店の従業員、元従業員の氏名も324件あった。
同社によると、現時点で確認している流出先は2社で、このうち1社は営業活動に情報を活用していたケースが1件判明しているが、それ以外で不正利用は確認していないという。
流出先の2社に対しては情報破棄を要求、既に破棄したとの回答を得ているという。情報の不正持ち出しを確認した取引先企業には順次、個別に連絡している。警察にも相談しており、元従業員と流出先2社に対する刑事告訴を検討しているという。
同社は10月14日、「お客さまおよび関係する皆さまに多大なるご迷惑とご心配をおかけしておりますことを、深くお詫び申し上げます」と謝罪する声明を発表した。
同社によると、取引先企業から、流出先のうちの1社から不審な営業活動を受けたとの連絡が寄せられたため、調査した結果、9月16日に元従業員が情報を不正に持ち出し、当該の2社に流出させたことが判明した。その後、当該の従業員は退職したという。
(藤原秀行)