中山間地の買い物支援図る
トヨタ自動車と電通の合弁でマーケティングやコンサルティングなどを手掛けるトヨタ・コニック・プロ(東京都千代田区神田淡路町)は10月30日、経済産業省の「令和6年度補正予算 持続可能な物流を支える物流効率化実証事業」のうち「②買物困難者対策事業:より配送能力の高い自動配送ロボットを活用した実証事業」に採択されたと発表した。
11月19日に岡山県の中山間地域で、低速と中速の2種類の自動配送ロボットを使用した公道走行実証実験を行う。
利用するのはトヨタ自動車製の小型ロボット「SORA CAGO」(ソラカーゴ)。トヨタ・コニック・プロが進めているプロジェクト「地域共創型プラットフォーム このまち市場」は「超高齢化/人口減少社会において買物困難者含め誰もが住み続けられるまちの機能を維持していくことが困難な中、モビリティによって様々な地域課題を解決し、誰もが楽しく、安心・安全に暮らせる社会を創りたい」というビジョンを設定している。
今回の実証実験もその一環。過疎・中山間地域で買い物を支援するのが狙い。

「SORA CAGO」の低速タイプが走行するイメージ(トヨタ・コニック・プロ提供)
今年2月に経済産業省の「買物困難者に資する新たな流通事業コンテント」でトヨタ・コニック・プロと併せて優秀賞を獲得した一般社団法人よしの(岡山県勝央町)も今回の事業に参画。よしのが運営する店舗「どんどん市場」の商圏内で実証を行う。
実証の結果を踏まえ、人口減少などに直面している地方の住民をサポートしていきたい考えだ。
(藤原秀行)


