フェリーや中継拠点を活用、持続可能性や災害時の冗長性など検証
流通経済研究所は1月9日、南九州地方を軸にした業界横断型の共同物流の実証実験を1月14日に始めると発表した。
国土交通省の「地域連携モーダルシフト等促進事業」を活用。宮崎県えびの市に長距離輸送の中継拠点を整備してモーダルシフトも進め、同地方の物流安定化と災害対応力向上を図る。
南九州地域の物流は、関東・関西方面と結ぶ長距離トラック輸送への依存度が高く、「物流2024年問題」への対応が喫緊の課題になっている。さらに、災害時の輸送途絶リスクや環境負荷低減の観点からも、輸送構造の見直しが求められている。
そうした状況を踏まえ、実証実験は同地域と関西地域の物流網を対象に実施する。
現在は本州から九州への日用雑貨輸送はほぼ全てが中国地方を経由する陸路に依存しており、災害時の寸断リスクや輸送効率の低下が課題となっている状況を打開するため、神戸港~宮崎港間のフェリー輸送と、南九州地域の物流交通結節点の宮崎県えびの市の中継拠点活用を組み合わせ、陸路一極集中からの脱却、災害時の冗長性確保、効率的な往復輸送を実現する新たな物流モデルの有効性を検証する。
日用雑貨および食品・飲料などを対象にして、共同・往復輸送を実施し、異なる荷主・貨物の組み合わせによる3つの輸送パターンを試す。関西方面から南九州への輸送はフェリーを活用し、えびの市の集出荷・中継拠点を経由して南九州各地へ配送する予定。
一方、復路は南九州発の酒類・飲料などを積載し、大阪方面へ届けることで往復輸送を実現する。
効果の検証に際しては、CO2排出量削減による環境負荷低減、ドライバー拘束時間および休息確保状況による労働環境改善、積載率向上による輸送効率改善を主要なKPI(重要評価指標)として設定。実証結果を踏まえ、南九州地域で持続可能でかつ実装できる物流モデルとしての有効性を評価する。

実証実験のイメージ(プレスリリースより引用)
実験は九州地域における持続可能で強靱な物流ネットワークの構築を目的として発足した官民連携の協議体「九州広域モーダルシフト・BCP推進協議会」が中心となって実施する。
(藤原秀行)











