プロロジスが「系統用蓄電池事業」開始、千葉の物流施設で稼働

プロロジスが「系統用蓄電池事業」開始、千葉の物流施設で稼働

電力取引市場にも参入

プロロジスは4月23日、千葉市で運営中の賃貸用物流施設「プロロジスパーク千葉1」で、発電所から企業や家庭などに電力を届ける送配電網(電力系統)に直接つながる大規模な蓄電池システムを運営する「系統用蓄電池事業」を始めたと発表した。

併せて、各電力市場(容量市場、卸電力市場、需給調整市場)に参入し、市場を通した電力の売却や調達を本格的に開始した。いずれも4月1日付。プロロジスは物流施設に系統用蓄電池を設置、稼働させるのは国内の事業者として初めてと説明している。



系統用蓄電池の出力は合計2MW、蓄電容量は6MWh。エネルギー事業の一環として、電力市場から電力を購入して充電し、各市場の状況に応じて電力を供出している。設置場所はプロロジスパーク千葉1の敷地内駐車場の未利用スペース23台相当分を活用している。


系統用蓄電池3基(写真手前)と付帯設備

プロロジスが電力市場の中でも特にターゲットとしている需給調整市場は、電力の需給バランスをリアルタイムで調整するための取引市場として2021年に創設。24年4月に全面開場となった。

大規模停電などの原因となる需給バランスの不一致を回避し、電力の安定供給、価格高騰リスク低減などの電力システム全体の安定化の機能を担っている。

近年、天候などの影響を受けやすい再生可能エネルギーの普及に伴い、発電量の変動が大きくなっており、需給調整の必要性が高まっている。ただ、国内は大型蓄電池の活用や需給調整市場への参入は初期投資の大きさや煩雑な手続きなどの面からまだ発展途上の段階にあり、エネルギー事業者を除く他業種による事例は少ない。

需給調整市場が未成熟のため、長期的な市場動向予測の困難さ、価格変動リスクといった先行きの不透明性も関係者の間で懸念が強い。



プロロジスは電力需給調整の社会的意義や参入障壁の高さ、今後の需要拡大を見据え、事業に参入することにした。

これまでのエネルギー事業で蓄積した知見に加えて、保有する遊休地の活用により、リスクを抑えた上で迅速に事業化できる優位性を発揮し、再エネ拡大推進と、電力システムの安定化に貢献していくことを目指す。

(藤原秀行)※いずれもプロロジス提供

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