SkyDrive、大阪市内の屋上緊急離着陸場を「空飛ぶクルマ」に活用を検討

SkyDrive、大阪市内の屋上緊急離着陸場を「空飛ぶクルマ」に活用を検討

大阪メトロなどと調査へ

SkyDriveは10月1日、大阪市高速電気軌道(Osaka Metro、大阪メトロ)や大阪府・大阪市とともに事業共同体として内閣府の「令和8年度スーパーシティ、デジタル田園健康特区、連携 “絆” 特区等における先端的サービスの開発・構築及び規制・制度改革に関する調査・実証事業」の公募に応募、採択されたと発表した。

長大、関西電力、一般財団法人空港振興・環境整備支援機構を協力事業者として、大阪市内の既存ビル屋上緊急離着陸場を「空飛ぶクルマ」の代替空港用途で離着陸場として活用できるかどうか可能性の調査を開始する。



世界の空飛ぶクルマ市場では、既存の主要空港や郊外のヘリポートの活用を前提とした「都市間移動」が主流となっている。SkyDriveは「日常の都市内移動」を実現するため、コンパクト・静か・高い制御性の空飛ぶクルマを開発してきた。

SkyDriveは、調査は大阪都心部で空飛ぶクルマを日常の移動手段として実現するための重要な取り組みになると説明している。


ビル屋上にある空飛ぶクルマの離着陸場のイメージ

調査・検証では、大阪市内の既存の緊急離着陸場(Hマーク)が設置された高層ビルを対象に、空域図を用いたエリア別の運航整理や、航空法上の設定の可否を検証する。

また、ビル風の発生箇所を解析し、安全な気象・運航要件を明確にするほか、離着陸時や運航時における音に関するシミュレーションを実施する。

さらに、実機の接地に耐えられる床面強度の確認、ダイバート(目的地変更)した際の旅客の動線や機体不具合時の移送についても検討するほか、充電設備の設置可能性や受変電設備等の改修・新設要否の検討、概算費用の算出を行い、空飛ぶクルマの代替空港などとしての設置可能性を見極める。



大阪市消防局をはじめとする関係機関との協議を行い、本来の目的としている「災害対応・救命救助用の運用」と「空飛ぶクルマの日常的な運航における安全確保」を両立させるための緊急時シナリオや両立ルール案の協議を進める。

代表者

大阪市高速電気軌道株式会社(Osaka Metro)

調査対象となる施設の調整、運用条件の整理、関係者協議等の事業統括

構成員

株式会社SkyDrive

航空法観点の整理、運航要件・代替措置案の作成等の調査設計

協力事業者

関西電力株式会社

電力・充電インフラの構成検討および充電設備の設置可能性調査

株式会社長大

制限表面評価シミュレーション等の技術的検証

一般財団法人空港振興・環境整備支援機構

騒音影響等に関する技術的検証

地方公共団体

大阪府・大阪市

国家戦略特区の枠組みを活かした行政調整、規制・制度改革提案への協力

大阪府および大阪市は、国から「スーパーシティ型国家戦略特区」の指定を受け、先端技術を活用した「ストレスフリーな最適移動社会」などの実現に向けた取り組みを進めている。

SkyDriveはOsaka Metroと2028年頃の空飛ぶクルマの社会実装を目指している。

現在の大阪市内には、高層ビルの屋上を中心に「緊急離着陸場(Hマーク)」が146カ所存在しており、各自治体の消防基準に基づき、高さ100mを超える建築物などに設置が義務付けられている。

床面強度や消火設備、夜間照明などが既に整っている既存のインフラだが、現状ではこうしたの緊急離着陸場は災害救助などの緊急用途を前提としており、旅客輸送を伴う空飛ぶクルマの商用運航に活用するためには、代替空港などとしての許可の考え方、消防・自治体との運用ルール、ビル側設備要件などを整理する必要があった。


大阪市内146カ所の既存ビル屋上ヘリポート(緊急離着陸場)



(藤原秀行)※いずれもSkyDrive提供

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